くれいし歯科クリニック:ブログ

食べる力は機能と意欲の記事

「食育」といえば「なにを食べさせるか」の話題がメインになりがち。でもちょっと待った!「食べる機能」と「意欲」のこと、忘れていませんか?

 

Q:好き嫌いが多くやわらかいものが好き。

A:「ご飯や納豆は好きでも、野菜やお肉は食べない」など、固形物をなかなか食べない場合、噛む機能が弱いのかも。モグモグと噛む練習に、スティックビスケットなどを奥歯で噛ませ、「シャリシャリ音」を楽しむ体験をさせてあげてください。ハードルを急に上げると抵抗感が増してしまうので、肉や野菜は小さく切ったものから徐々に慣らしていきましょう。

※もしかしてこれが原因?

・噛む機能が弱い。

・新しい食材に抵抗感がある。

・歯の噛み合わせが悪くて噛みにくい。

・歯が生えそろっていない。

 

Q:食が細くて気が散り、食事に時間がかかる。

A:噛む機能が弱くて時間がかかっている可能性も。スティックビスケットを奥歯で噛む練習がおすすめです。テレビで気が散ったり、食事のときの小言で食欲不振になっているケースも。食べ終わるまで食事を終わらせないようにすると、お子さんにとって食事が苦役になって悪循環に。2030分で切り上げ、外遊びで気分転換をするなどしてみてくださいね。

※もしかしてこれが原因?

・噛む機能が弱い。

・気が散る環境で食べている。

・食事が楽しくない。

 

Q:よく噛まずに丸飲みしてしまう。

A:離乳後期からのモグモグ噛む機能が、うまく獲得できていないのかも。離乳食を急ぎすぎたり、逆にいつまでもペースト状のものを食べていると、練習ができずに持ち越してしまうことがあります。舌でつぶせる程度のやわらかさのもの(卵焼きやハンバーグ、煮大根など)を前歯でかじり取らせたり、奥歯で噛みつぶさせたりして、噛む体験をさせてみましょう。

※もしかしてこれが原因?

・噛む機能を十分に獲得できていない。

・せかされて食べている。

・まだ哺乳していて舌の使いかたが未熟。

 

★「食べる力」は機能+意欲で育ちます!★

食べる意欲をはぐくむコツ

お子さんの食事のとき、親御さんは介助に専念し食事は別というご家庭が多いように思います。ぜひ一緒に食卓を囲み、おいしそうに食べている姿をお子さんに見せてあげてください。お子さんは食べ物に興味を持ち、観察し学習します。「ママがおいしそうに食べてた」と思えば、新たな食材へのチャレンジのハードルはグッと低くなります。「おいしいね」と一緒に食事をして、お子さんの食べる意欲を引き出しましょう。

2020年11月01日|