歯の豆知識 第12回 歯は離してリラックス | つぶやき | 岡山市のくれいし歯科クリニック
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歯の豆知識 第12回 歯は離してリラックス


TCHとは?

みなさん、TCHということばを聞いたことがありますか?
これは、Tooth Contacting Habitの略で日本語では歯列接触癖と呼ばれています。
TCHは顎関節の痛みに関連すると最近話題になっています。

私たちが普段生活している中で、上下の歯が接触している時間は1日17.5分との報告があります。
基本的に上下の歯が咬み合っているのは、食べたり、飲んだり、喋ったりするときだけなのです。
それらの時以外は、歯同士は接触していないのが普通です。
それにも関わらず、上と下の歯を常に接触させる癖があると、口を閉じる筋肉の活動が高まり、筋肉の疲労や顎関節の圧迫を引き起こします。
そして、関節への血液供給が阻害されることで、痛みが過敏化したり、関節の運動がスムーズにいかなくなったりします。顎関節症の患者さんの50~70%にTCHの傾向があるとの論文もあります。

そこで私たちが提案したいのは、
「何気なく過ごしているときに、上と下の歯が触れていないか?」と自問自答して頂きたいのです。

実際に、奥歯を合わせてみると、顎関節付近の筋肉(こめかみ辺り)が緊張しているのがおわかりいただけると思います。その緊張が持続することで、顎関節症のみならず、肩こりや片頭痛などにつながることもあると理解して頂きたいのです。

気づいたときに、歯が接触しているようなら、意識的に歯を離し、同時に舌の力も抜くように心掛けるようにしてみてください。この方法で顎の筋肉と口周りの筋肉は非常にリラックスし、緊張やこわばりから解放されます。


2012年12月03日|